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坂もなければ、雲もない。そんな時代に。

遅くなりましたが、NHKドラマ『坂の上の雲』見ています。
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本日は、そのレビュー・・・
ではなくて、ドラマをネタにした勝手な雑談。

歴史ドラマはほとんど(全然?)見ないので比較はできませんが、評判はかなりいいようですね。
たしかに、話の流れも役者もいいし、良く作りこまれていて、いいドラマです。
(史実との齟齬がどうこう、という意見もあるようですが、あくまでドラマとして)

しかし、このドラマを見たり、話題にしたりしているのは、主に30代後半以降の人たちのように思います。
10代、20代の人たちはこのドラマを見ているのか、見ているとして共感しているのか?
というのがちょっと気になります。
主役の3名は「若者」で、ある種の「青春ドラマ」見なせなくもないですからね。

これに限らず、日本は「幕末・明治維新ブーム」と言える様相を呈しつつありますね。
人々はなぜ、幕末・明治維新時代に眼を向けるのか?

1.(混迷はありつつも)若く希望のあった時代から、未来への指針を得ようとしている
2.古き良き時代を振り返って、昔を懐かしんでいる


どちらもあるでしょうが、どちらかというと2の要素の方が強いような気がします。
(熱中している人たちの年齢層を考えても)

『坂の上の雲』の時代は、日本が積極的に世界に進出していった時代ですね。

東京工業大学の渡辺貴介教授によると、日本は
・人口停滞期=内にこもる時期
・人口増加期=積極的に外に出て行く時期

を繰り返すそうです。

前者にあたるのが、平安中後期、室町時代、江戸中後期。
幕末・明治維新以降は、後者に当たります。

さて、人口は2006年をピークに減少に転じています。
日本人が外に出ていく時代も、そろそろ終わりに近付いているかもしれません。

海外旅行に関してもその傾向は出ていますね。
2007年あたりから原油高に伴うサーチャージ高騰、円安の進行で海外渡航者は減少しました。
いまは上記は解消されましたが、世界同時不況で、海外旅行どころではない人もたくさんいます。
会社でも、出張、特に海外出張は自粛傾向にあります。

社会の風潮も変わった気がします。
10余年前に猿岩石が世界を巡っていた時は、世の中の話題にもなったし、追随者も多数現れました。
その後、イラクで拉致された人たちが「自己責任論」で攻撃され、若い海外長期旅行者は「自分探し」というレッテルを貼られるようになりました。
中田英寿の引退後の行動が批判されたり、間寛平のアースマラソンが猿岩石ほどの脚光を浴びていなかったりするのも、最近のトレンドと関係があるような気がします。
海外旅行に行かなくなった人も少なからずいますし、最近の旅先のブームは京都や奈良だったりします。
旅人も内向きになっているような気がしますね・・・

外交、個人旅行、ビジネスはごっちゃに語れないことは百も承知ですし、周期説が必ずしも正しいとは限りません。
グローバル化時代において、鎖国状態に戻れるわけもないのも紛れもない事実でしょう。

しかし、日本が大きな時代の曲がり角に来ているというのは、どうしても感じざるを得ませんね。

そう考えると、『坂の上の雲』のブームは、あるひとつの時代の終わりに際して、その時代の黎明期を振り返りながら、終わりゆく時代に惜別を捧げようとしているようにも思えてきてしまいます。

ドラマはたしかに面白い、
しかし、自分との関係性の中で身近なものとして捉える事ができない。
そんな思いもありました。

登るべき坂もない。
空の上には、目指すべき雲もない。
そんな時代に、どう生きるのか?


ちなみに、人口停滞期=内にこもる時期というのは、安定した環境下で日本独自の文化が爛熟する時だそうで、必ずしもネガティブに捉えるべきものでもないのです。
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