FC2ブログ

Entries

旭山動物園は本当にスゴいのか?

images.jpg

『旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ』
http://www.kadokawa-pictures.co.jp/official/asahiyamazoo/
チケットが安く入手できたので観に行ってきました。

感想としては、「可もなく不可もなく」といったところ。

まあ、旭山動物園が舞台で、西田敏行が園長役・・・ というだけで、流れは読めてしまいますが。
苦境に負けず、お客さんを集めようと園長と飼育係が試行錯誤するあたりは既定路線ながらもほろっときました。
しかし、後半がイマイチでしたね。
旭川市の市長が変わったのをきっかけに、市長と直談判して予算を取ってきて、設備を増強して急に状況が好転していく・・・ という展開には、正直違和感がありましたね。
ペンギンやシロクマの立派な水槽ができて、客も急増、いずれ月間入場者数が上野動物園を抜いて日本一になり・・・
まるで、市から多額の予算が取れたのが成功要因のように見えてしまい、場当たり的な感じがしました。
撮影の途中で制作予算が尽きてしまい、半ば強引に後半部分を作って完成させたんだろうか? と思わず邪推してしまいました。

それはさておき。
旭山動物園はどのくらい「すごい」動物園なのでしょうか?

ケニアやマダガスカルで野生動物に感動して以来、「動物園の檻の中の動物なんて、見る価値はない」と思ってきました。

それでも、シンガポールのナイトサファリやバードパークは実際に行ってみて面白いと思いましたが・・・

ちょうど昨年のゴールデンウィークに旭川に行ったのですが、旭山動物園にも行きました。
特別な期待はなく「どんなものかちょっと見てやろう」という程度の気持ちでした。

さて、実際に行ってみて・・・
透明のドームの中をペンギンが泳いだり、ガラス張りの向こうでシロクマやアザラシが泳ぐ姿を間近に見て、たしかに面白いと思いました。
RIMG0092.jpg

しかし、旭山動物園が売りにしている、この「行動展示」という手法。
シンガポールのナイトサファリやバードパークとどう違うのか?
八景島シーパラダイスや海遊館などの水族館でやってることを動物園に応用しているだけではないか?
という疑問を抱きました。
(実際には違うのかもしれませんが、少なくとも私には違いがよく分かりません)。

動物の野生の行動を見たいなら、ケニアやマダガスカルの方が断然いいと思います。

しかし、旭山動物園には、ケニアの国立公園にも、シンガポールのナイトサファリやバードパークにもない魅力があると思います。

それは、「人間と動物との距離が近い」ということです。

物理的距離だけではなく、心理的距離も近い。

飼育員の人が動物と接しながら色々と解説してくれたり、実際にお客さんが動物に触れる場が用意されていたりします。
掲示も「●●は、○○類△△科・・・・・・・、□□に生息し、主食は××、成獣で体長は・・・」みたいな辞書的なものではありません。
「治夫(オス・12才) 見分け方:一番体が大きく男前。「治夫」の名前は担当者の学生時代の恩師が由来です。シカの治夫くんはちょっと臆病で周りのメスに気を使ってばかりですが、ヒトの方は男女とも学生から人気のあるステキな方です」
みたいな解説がされている。

しかも、それがスタッフの手書きや手作りだったりして、温かみがあり、親しみが湧いてきます。
RIMG0112.jpg RIMG0109.jpg

京大の研究者がアフリカで野生ゴリラの調査をしているときに、彼らがゴリラの個体識別ができていることに対し、欧米の研究者が驚いたというエピソードを思いました。
京大の研究者たちは、ゴリラに(人間と同じような)名前をつけており、普通に区別もついたそうなのですが、欧米の研究者にはこういうことができない。
霊長類学で京大が世界的な業績を上げている理由として、こういうところがあるかもしれない・・・と書かれていました。

日本人は、人間と動物とをあまり区別しない人々で、旭山動物園ではその良さが最大限に発揮されているように思いました。
でも、こうした点はあまり注目されていないのでしょうか?

映画の前半にはそういうところが細やかに描かれていたのですが、成功要因としてハコモノ的な要素が強調され過ぎていた気がします。

これから旭山動物園に行かれる旅人の方々には、「細部」に注目して回られることをお勧めします。その「細部」には、動物園の人たちの創意工夫が宿っています。
スポンサーサイト



Appendix

プロフィール

東京海外旅行研究会

Author:東京海外旅行研究会
東京海外旅行研究会
http://www.kaigairyoko.com
のブログです。

twitterのつぶやき

facebook

カレンダー

08 | 2019/09 | 10
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -

カテゴリー+月別アーカイブ

 

ブログ内検索

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる